英検準1級のライティング(要約)の問題構成
英検準1級のライティングでは、従来の意見論述問題に加えて、要約問題への対策が欠かせません。要約は「何を書けばよいのか分からない」「英文をどこまで残して、どこを削るべきか分からない」と感じやすい問題です。
しかし、問題文の構造を先に理解しておけば、読むべき場所とまとめるべき内容が明確になります。
要約問題は、文章を最初から最後まで同じ重みで読む試験ではありません。
3つの段落がそれぞれ何の役割を持つかをつかむことが、安定して得点する第一歩です。
英検準1級ライティングは2題構成
英検準1級のライティングでは、次の2題に取り組みます。
- 意見論述問題:与えられたテーマに対し、自分の意見と理由を書く問題
- 要約問題:英文を読み、内容を自分の言葉で短くまとめる問題
どちらも16点満点で採点されるため、ライティング全体では32点分を占めます。合格を目指す上で、ライティングは非常に大きな得点源です。
特に意見論述で14点以上を取れるようになると、合格にかなり近づく受験者は多いです。一方で、要約問題は採点が厳しく、点数を上げにくいと感じる方も少なくありません。それでも合格者の得点を見ると、要約問題で16点中9点から10点以上を確保しているケースが多く見られます。
要約でも12点、13点、さらに14点を狙えるようになると、意見論述と合わせてライティングが大きな武器になります。
要約問題の指示文で確認すべきこと
英検準1級からは、問題文だけでなく指示文も英語です。英検2級までは日本語の指示でしたが、準1級では英語で何を求められているのかを正確に読み取る必要があります。
要約問題の指示は、要するに次の内容です。
- 下の英文を読む
- できる限り自分自身の言葉で英語要約を書く
- 60語から70語に収める
- 解答用紙の指定された欄に書く
- 欄外に書いた内容は採点されない
毎回の指示文は基本的に同じ形式です。仮に形式変更があれば英検協会から案内が出るため、ここは過度に心配する必要はありません。
ただし、本番で最も大切なのは次の2点です。
- 60語から70語に収めること
- 本文をそのまま写すのではなく、できる限り自分の言葉で言い換えること
「in your own words as far as possible」という表現は、単に英文を短く切り貼りするのではなく、内容を理解した上で書き換えることを求めています。
英検2級の要約問題との違い
英検2級と英検準1級の要約問題は似ていますが、準1級では難易度が一段上がります。主な違いを整理すると、次の通りです。
| 項目 | 英検2級 | 英検準1級 |
|---|---|---|
| 指示文の言語 | 日本語 | 英語 |
| 語数指定 | 45語から55語 | 60語から70語 |
| 言い換えの要求 | 英語で要約する | できる限り自分の言葉で要約する |
英検2級でも模範解答を見ると、一部では言い換えが使われています。そのため、2級を受ける場合でも、可能な範囲で単語や表現を言い換える練習は有効です。
準1級の要約問題は約200語を60語から70語に圧縮する
準1級の要約問題は、一般的に3段落構成です。1回分の問題文を目安にすると、本文は合計で約199語でした。
- 第1段落:約57語
- 第2段落:約71語
- 第3段落:約71語
- 合計:約199語
つまり、約200語の英文を60語から70語に圧縮する必要があります。元の文章の3分の1程度にまとめるイメージです。
もちろん本文の語数は毎回完全に同じではありません。ただ、準1級ではこの程度の長さの英文を読み、重要な情報だけを選び取る力が必要になります。
3段落の役割を理解すると、読むべき内容が見える
要約問題の本文は、基本的に以下の流れで作られています。
- 第1段落:テーマの説明
- 第2段落:賛成派の主張とメリット
- 第3段落:反対派の主張とデメリット
この型を知っているだけで、「この段落では何を探すべきか」が分かります。文章を読んでいて知らない単語が出ても、段落全体の役割を見失わないことが重要です。
第1段落:テーマを約15語で示す
第1段落には、文章全体で扱うテーマが提示されます。ここは細かな背景説明をすべて入れる場所ではありません。何についての議論なのかを短く伝える部分です。
例として、フッ化物を扱う文章では、フッ化物が公衆衛生や歯の健康と関係するテーマであることが示されます。フッ化物のように、受験者にとってなじみの薄い単語が出てくることもあります。
ただし、学習者にとって難しい専門用語には、問題文中や注記に説明が付くことがあります。知らない単語を見た瞬間に止まるのではなく、まず注釈を確認し、文章全体の論点を追いましょう。
第1段落は、模範解答を分析するとおよそ15語程度でまとめる形が目安になります。
第2段落:賛成派のメリットを2つ拾う
第2段落には、賛成派の主張が書かれます。本文では supporters という語が使われることがあります。ここで探すべきなのは、賛成派が挙げるメリットや良い点です。
重要なのは、多くの場合でメリットが2つ提示されていることです。たとえば、途中に In addition のような表現が出てきたら、そこで新しいメリットが追加される可能性が高いです。
第2段落では、次のように考えると読みやすくなります。
- 最初の主張:メリットその1
- 追加表現の後:メリットその2
この段落は、およそ20語程度でまとめるイメージです。根拠の細部や具体例をすべて残すのではなく、2つの主張の核だけを取り出します。
第3段落:反対派のデメリットを2つ拾う
第3段落には、反対派の主張や懸念点が書かれます。反対派を表す語としては、critics や opponents が使われることがあります。
第3段落も、第2段落と同じように大きな論点が2つある構造です。段落の冒頭が However で始まることも多く、ここで賛成派から反対派へ話の流れが切り替わります。
さらに、Another concern のような表現が出たら、反対派の2つ目の懸念に移った合図です。
- 最初の反対意見:問題点その1
- Another concern 以降:問題点その2
第3段落は、およそ30語程度を使ってまとめます。第1段落と第2段落より語数を多めに配分するイメージになります。
要約の語数配分の目安
60語から70語という限られた語数では、段落ごとに使う語数の目安を持っておくと、書きすぎを防げます。
- 第1段落:テーマを約15語
- 第2段落:賛成派の主張2つを約20語
- 第3段落:反対派の主張2つを約30語
合計すると約65語です。これは60語から70語の範囲にきれいに収まります。
本番で意識したい読み方
要約問題では、本文を読んでから何となく短くするのではなく、段落の役割に沿って情報を選びます。特に、次の表現は話の流れをつかむ目印になります。
- Supporters:賛成派の主張が始まる
- In addition:賛成派の追加理由が出る
- However:反対意見へ切り替わる
- Critics / Opponents:反対派の主張が始まる
- Another concern:反対派の追加の懸念が出る
知らない単語があっても、こうした接続語や立場を示す語を追えば、文章の大枠はつかめます。要約で必要なのは、すべての単語を完璧に訳すことではありません。テーマ、賛成理由2つ、反対理由2つを抜き出すことです。
英検準1級要約問題の問題形式まとめ
英検準1級ライティングの要約問題は、3段落構成の英文を60語から70語でまとめる問題です。
- 第1段落ではテーマを把握する
- 第2段落では賛成派のメリットを2つ探す
- 第3段落では反対派のデメリットを2つ探す
- できる限り自分の言葉で言い換える
- 語数は60語から70語に収める
まずは問題文を「テーマ、賛成派、反対派」という3つの役割に分けて読むことから始めてください。この構造が見えるようになると、要約問題は単なる難しい英文読解ではなく、必要な論点を選んで整理する問題に変わります。
テンプレートを使う場合も、文章をそのまま当てはめるためのものではありません。あくまで、テーマと賛否両論を過不足なく並べるための骨組みとして活用することが大切です。
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