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英検準1級二次試験のながれ

英検準1級の二次試験では、まず試験教室に入室し、挨拶や日常的な会話が始まります。

ここは採点の対象外と言われていますが、力を抜かないようにしっかりします。

控え室で受け取った面接カードを持って入室します。

入室する際に、May I cone in?と言っても言わなくても、最低には影響がないと言われていますが、僕は言うようにしています。

面接委員に面接カードを渡して着席し、自己紹介や簡単な日常的な会話が始まります。

面接員から問題カードを受け取って採点の対象となる二次試験が始まります。

英検準1級の二次試験は以下のイラストの説明と(2)から(5)の4つの問題があります。

(1)4コマのイラストの説
(2)イラストの中の登場人物の気持ちを問う質問
(3)イラストに関連した質問1
(4)イラストに関連した質問2
(5)社会問題に関する質問

(1)4コマのイラストの説明

4コマのイラスト問題では、このようなイラストが出題されます。


出典 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_p1/pdf/grade_p1.pdf

それでは一枚ずつ見ていきましょう。

イラストには受験者への指示が英文で書いています。

まずは、4コマのイラストの説明問題について詳しく見てみましょう。

1枚目のイラストから読み取れることは、女性が駅から仕事に向かう途中で、前に歩いてる男性の歩きタバコで服が焦げてしまった。

2枚目のイラストでは、次の週に、彼女は歩きタバコの撲滅を訴えて駅で署名活動を開始しました。1人の女性が署名し、2人の仲間と署名活動をしています。

3枚目のイラストでは6ヶ月後に喫煙エリアの設置が始まり、歩きタバコには1000円の罰金が課せられ、彼女の嬉しい様子が分かります。

4枚目のイラストでは、喫煙エリア導入後に、歩きタバコは無くなった反面、喫煙エリアの近くでは煙たいという新たな問題が生じ、道を歩く方は不快に感じる、それを見て彼女が当惑したというストーリーです。

イラスト問題の基本はストーリーを英語にすることです。

1分で考え、2分でナレーションつまり説明をすることです。

基本はイラストの人物の動作や感情、場面などの説明です。そのためイラストの内容を英語にできる英語力が重要です。

一つのイラストで3分を目標にスピーチをすると良いです。

4コマ目には必ずオチがあり新たな問題が生じます。

それでは模範解答を見てみましょう。

One day, a woman was on her way to work. As she was walking from the station, a man in front of her was smoking. He accidentally burned her jacket with his cigarette.

The next week, the woman took part in a campaign to stop people from smoking on the street. The campaigners were asking people walking by to sign a petition to support their cause, and some people were happy to do so.

Six months later, the woman was pleased to see that some workmen were making a special smoking area near the station. Also, a sign had been put up to warn people that if they smoked while walking on the street, they would be fined 1,000 yen.

A few days later, however, the woman walked past the smoking area and saw a lot of smoke coming from it. Some other people walking by were coughing.
出典 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_p1/pdf/grade_p1.pdf

(2)次に、イラストの中の登場人物の気持ちを問う質問

次は4枚目のイラストの登場人物の気持ちを問う問題です。

4枚目のイラストに必ずオチがあるのでそこが質問されます。

質問内容は今のところ毎回パターン化されています。Please look at the fourth picture. If you were the woman, what would you be thinking?と聞かれます。

回答はI’d be thinking,から始めます。直接話本の文章で回答することになります。

回答は35語、3文を目安に回答します。

採点に際しては、間接話法・直接話法両方とも有利不利はありませんので、より簡単な、直接話法による回答をおすすめしています。

それでは模範解答を見てみましょう。

I’d be thinking,“Our campaign hasn’t solved the problem. It might be better to ban smoking in all public places. Maybe I should speak to the campaign organizers again.”
出典 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_p1/pdf/grade_p1.pdf

(3)イラストに関連した質問1、(4)イラストに関連した質問2

イラストに関連した問題が2問出題されます。

No. 2 Should more be done to warn children about the dangers of smoking?
―― I think so. Many people start smoking when they are young because their friends keep encouraging them to try it. But it’s important to tell them that smoking can cause cancer.

No. 3 Do you think that the crime rate in Japan will increase in the future?
―― No. People are well aware of the dangers of crime, and they are involved in efforts such as volunteer patrols to prevent it. These measures should help keep the crime rate down.
出典 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_p1/pdf/grade_p1.pdf

(5)社会問題に関する質問

(5)社会問題に関する質問は基本は(3)イラストに関連した質問1、(4)イラストに関連した質問2と同じ出題内容で、回答の方法も同じです。

No. 4 Do you think that public opinion can influence decisions made by the government?
―― Yes. The government needs the support of the public to get re-elected, so if enough people protest against something, the government has no choice but to listen.
出典 https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_p1/pdf/grade_p1.pdf

回答の考え方法

イラストに関連した質問、社会問題の質問って、どっかで見たことがないでしょうか?

英検準1級の一次試験のライティングの問題にとっても似ていませんか?

それでは英検準1級のライティングを思い出してみましょう。

まず、イントロダクションでは自分の意見を20から25語程度で述べます。

Main Bodyでは二つの理由をそれぞれ40語から55語程度の英文で説明します。

Conclusionでは結論を20語から25語程度で書くようにします。

思い出しましたか?準1級のスピーキングではまずイントロダクションにてイエスかノーかで自分の考えをはっきり述べるようにします。

英検のサンプル問題の解答では、イエスノーだけで十分で、でYes, I do. などは不要です。

Main Bodyでは、自分の考えや具体例などを35語程度の英文で説明するようにします。

スピーキングでは、Conclusionは特に必要ありません。

基本はライティングと同じ発送だということが分かって頂けたでしょうか

過去問題の回答でも、35文字程度が平均となっています。

ここまでで、ご理解頂けたと思いますが、イラスト問題、社会問題ともに英検準1級の一次試験のレベルのライティングの実力があれば十分答えられます。

具体的な学習としては、一次試験で使ったライティング教材の復習と過去問を見て傾向をつかむだけで十分かと思います。

中には、イラスト問題が何を学習したらよいか分からない、どうしても苦手だという方がいらっしゃると思いますが、そのような方には、「英検準1級面接大特訓」というテキストがベストな選択だと思います。

英検準1級面接大特訓」はJリサーチ出版社から出版されている、英検準1級面接用に特化された対策本で、税抜きで1400円、音声教材としてCDが二枚付属していますので、発音なども確認することができます。

英検準1級面接大特訓」は四つの章から構成されています。

第1章は面接の準備、
第2章は短文練習、
第3章は模擬テスト、
第4章は社会問題に関する長文演習です。

面接の準備では、面接の流れと出題傾向が、短文練習では様々な場面で使える短文が160文掲載され、模擬テストでは12回分の模棋試験が掲載されています。

社会問題に関する長文練習では14分野73テーマのスピーチ例が掲載されています。

英検準1級面接大特訓」は、英検準1級のスピーキングのネタとなるので繰り返し何度も読むのがおすすめです。

英会話の教材としても役に立つので会話力もアップします。

英検準1級のスピーキング対策としては「英検準1級面接大特訓」1冊でオッケーです。

欠点はイラストがカラーではないので見ずらい、また、英検準1級の二次試験で求められるレベルもかなり高いレベルの教材であるというレビューがアマゾンで見受けられました。

僕自身は、「英検準1級面接大特訓」は、市販されている教材の中で最高レベルであって、これ一冊あれば、過去問すら不要なんじゃないかなと感じています。

これはお勧めです。英語学習の全てに当てはまることですが、「英検準1級面接大特訓」で最高に効果を上げる方法を紹介します。

まず、分からない単語は必ず辞書で調べて、英文の意味をしっかり理解することです。

英文を聞きながら音読をすればリスニング対策にもなります。

シャドーイングは効果が高い反面、挫折する方も多いので、挫折しないしっかりした心を持った方にはお勧めです。僕は苦手です。

覚えることができるまで、何度も何度も繰り返します。

日本語から英語にも変換できるレベルまで到達するのがゴールです。

それによって英会話力も自然とアップします。

配点と合格点

配点と合格点は以下のとおりです。

・4コマのイラストの説明問題が15点
・イラストの登場人物の感情を説明する問題が5点
・イラストに関連した質問1が5点
・イラストに関連した質問2が5点
・社会問題に関する問題が5点
・Attitude(態度点)3点
合計で38点

合計が38点で22点以上が合格と言われています。

実際には自己採点ができませんので合格点数が分かってもあまり意味がないのですが、あくまでも基準ということでご理解ください。

英検協会が合格率の統計を出していないので正確な数字は分かりませんが、以前のデータから推測すると英検準1級二次試験の合格率は大体85%前後だと思われます。

Attitude(態度点)の内訳

Attitude(態度点)は、
(1)積極性、
(2)明瞭な音声、
(3)自然な反応の
三つの観点から採点されます。

(1)積極性
具体的には積極性での採点項目は3点です。

ナレーション問題では使用最低限の情報に加えて、どれだけ肉付けをして分かりやすいストーリーにしているのか、ナレーションの分かりやすさがとあります。

社会問題を問う質問では、自分の考えを相手に理解してもらえるように十分な説明がされているか、説明の十分さが問われます。

語彙や文法などが原因で、言いたいことがストレートになかなか表現できなくても、そこで諦めることがなく、自分が持っている英語知識を活用して言い換えなどをしながら表現しようとしているか、英語を伝えるための努力が問われます。

積極性で問われていることは英語の実力というよりも精神的なやる気という感じがしますので、面接委員は積極的な態度をとることがベストだと思われます。

ちなみに英検1級二次試験ではAttitude(態度点)はという採点項目はありません。

(2)明瞭な音声
明瞭な音声では採点は2項目あります。

相手が聞き取りに困難を感じない程度の音量で話しているか、適切な発音アクセントで話しているかです。

個人的な感覚ですが、アクセントにはメリハリを持つけれども、発音にはあまり神経質にならなくも、良いのかなという印象を持っています。

(3)自然な反応
自然な反応での採点は2項目となります。

面接員から質問された後、スムーズな対応ができているのか、喋ってる途中で不自然な間がないかです。

聞き取りがうまくできない時は、I beg your pardon.というような表現がおすすめです。

引き返しについては2回までが限界だという話を聞きました。

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