英検1級二次試験(スピーキング)のスケジュール

英検1級では一次試験合格者を対象に、スピーキング・面接形式の二次試験が実施されます。

スケジュールは本試験実施後の翌々週(2週間後)の月曜日にオンラインでの合格発表、21歳以上の方の場合は、本試験の6週間後の日曜日に二次試験があります。オンラインでの合格発表から4週間後の日曜日が二次試験となります。

例として、2022年第1回のスケジュールはこんな感じです。

・6月 5日(日)  一次試験
        ↓ 2週間
・6月20日(月)  オンライン合格発表
       ↓ 4週間
・7月17日(日) 二次試験 (21歳以上*)
*実施年度の4月1日現在の年齢で二次試験の日程が決まります。20歳以下の場合は、7月3日(日) が二次試験となります。

二次試験の対策を始めるタイミング

本試験の翌日に英検公式HPから正答が公開されます。実際に採点をして、リーディングとリスニングの合計68問で44点(65%)以上であれば、ライティングの結果にもよりますが、合格圏内に入っていますので、二次試験の準備を始めることをお勧めします。

一次試験の合格発表が本試験の二週間後にありますので、その結果を待ってから学習を開始するよりも、すぐに始めたほうが合格する確率は確実に上がります。

英検準1級までは二次試験の合格率が85%程度とかなり高いのですが、英検1級の二次試験に一回で合格される方は、ネット上の情報を総合すると30%未満だと推測されます。(データソースが明らかではないので出典等は明記しません。)

僕が実際に二次試験を受験したときも周りの受験者の受験票には、「一時免除」、つまり2回以降の受験、と書かれた方が大半でした。

オンラインの合格発表の直後には、Amazonでも二次試験の対策本が売り切れになることがありますので、事前に参考書は用意しておくことを僕はお勧めしています。

二次試験に必要な英語力

英検1級の二次試験に合格するためには2つの英語のチカラが必要になります。

具体的には、「2分間の英語スピーチ」とその後の「4分間の英語の質疑応答」が出来る英語力です。

二次試験の流れ

英検1級の二次試験は、挨拶・日常会話、スピーチ、質疑応答と言う流れになります。

挨拶・日常会話

挨拶・日常会話はごく一般的な受験者の仕事などをネイティブ・日本人各1名の試験委員(面接官)から聞かれます。この部分は採点の対象ではないと言われていますが気を抜かないようにしましょう。ここでミスをしてしまうと、「英語ができない受験者」と言う印象を持たれながら試験を受けることになるからです。

試験会場に入室後、面接委員からトピックカードを受け取ります。

スピーチ

トピックカード記載された5つのトピックから1つ選択します。制限時間は1分間なので、考える時間はありません。

それから、2分間でスピーチをします。

過去にはこんなスピーチのトピックが出題されています。

・検閲は民主主義社会で正当化されるか?
・化石燃料は枯渇するか?
・犯罪者の人権に注意が払われすぎていないか?
・政治活動は現代世界では違いを作っているか?
・人間社会では戦争と暴力は避けられないか?
(実際の面接カードは英語ですが著作権の関係で日本語表記しています。)

トピックは日本語でも考えても難しいですから、自分ができそうなスピーチが見つかった段階で、トピックカードを見るのを止めて、スピーチの構成を考えないと時間が足りなくなります。

1分間をストップウオッチを使って時間的な感覚をつかめるようにしておくことをお勧めします。

2分間のスピーチでの構成は主張、理由、結論とします。基本はライティングと同じです。

理由、ライティングではMain Bodyに当たる部分は、2個から3個を提案している方が多いですが、2分間という時間を考えると、そのあたりが現実的だと思います。

2分間の感覚を事前に練習しておき、試験委員の目を見て、スピーチをします。

質疑応答

質疑応答では、2名の試験委員から、かなり突っ込まれた質問をされるので、覚悟と準備が必要です。

僕が合格した際の二次試験でのトピックは動物実験の賛成・反対でした。

スピーチで、動物実験に対して賛成の立場を取り、薬品・化粧品の開発に貢献すると理由づけしました。試験委員から、薬品と化粧品では意味が違うのではと言うご指摘があり、化粧品を使うことで幸福度が上がると回答したように記憶しています。

配点

配点は、Short Speech 10点、Interaction 10点、Grammar & Vocabulary 10点、Pronunciation 10点の40点満点で、素点で70%の28点前後が合格点となります。

採点基準が明確ではないので配点自体には意味がないのかもしれませんが、不合格の場合には、ご自身の弱点がわかるという大きなメリットがあります!

具体的な学習法

英検1級面接大特訓

僕が一回の受験で合格した際に使ったテキストは「英検1級面接大特訓」です。

他の教材として、旺文社の「英検1級 二次試験・面接 完全予想問題」がありますが、「英検1級面接大特訓」が圧倒的に良いです。

英検1級面接大特訓の構成

面接の準備、短文演習、実践訓練から構成されます。

面接の準備は面接シミュレーション、トピックの分析、頻出分野の分析が書かれているので一読します。

短文演習では、使える表現が54掲載されていますので、日本語から英語に治せるまで、音読します。

実践訓練では、二次試験で使われるトピックがまとまられていますので、精読、音読をひたすら試験まで繰り返します。

基本は、短文演習と実践訓練を音読することです。

英検1級面接大特訓」は、ライティング対策にも使え、議論のネタとして繰り返し、精読・音読します。ライティング対策では、問題を選べませんが、スピーキングでは問題を選べますので、苦手な分野はスキップしても大丈夫です。

英検1級面接大特訓」を使い始めるタイミングは、一次試験終了後ですが、一次試験受験前から、一次試験のライティング対策を兼ねて、これ一冊で僕は英検1級に合格できました!

英検1級二次試験(スピーキング)攻略法のまとめ

・一次試験のリーディングとリスニングの合計68問で44点(65%)以上であれば一次試験の合格の可能性が高い
・二次試験の対策はオンラインの合格発表を待たずにすぐに始める
・対策は「英検1級面接大特訓」の精読と音読でOK

You Tubeでも解説

You Tubeでは、この記事に書かれていない、日常生活で面接試験に役に立つ「Speaking教材以外の学習法」を解説しています。